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【10/15開催】ここまでできる!"膜"で有機溶媒を分ける,回収する!

 

ここまでできる!"膜"で有機溶媒を分ける,回収する!  

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主 催  分 離 技 術 会

協 賛  日本膜学会,化学工学会(分離プロセス・材料界面・環境・反応工学・SIS部会,関東・東海・関西・中国四国支部),高分子学会,日本溶剤リサイクル工業会,日本化学会,日本PDA製薬学会

 将来的に蒸留法を代替しうる省エネルギー分離技術として膜分離法が注目されていますが,今までの有機溶媒に関連する膜技術は,アルコール等有機溶媒からの脱水技術がほとんどであり,有機溶媒の混合物や,有機溶媒に溶けた有価物の濃縮・有機溶媒回収に関してはまだ技術的に充分でない状況に留まっていました。一方で,近年の膜技術,周辺技術の発展に伴い,有用な分離膜に加え,実用化している技術も生まれてきています。本講演会では,有機溶媒と溶質を分ける有機溶媒ナノろ過技術(OSN),有機溶媒同士を分ける有機逆浸透分離(OSRO)などに関して,医薬品や食品製造プロセスにおける有機溶媒回収,石油化学製品の分離・精製,インク廃液からの溶媒回収まで,そして市場動向から最新の膜研究開発,適用事例まで,産学の講師陣に幅広くご紹介いただきます。

日 時

2021年10月15日(金) 10:00~17:20

場 所

遠隔会議システムZoomによるオンライン開催

■定員:

80名(先着順)

■スケジュール:(時間は予定で、変更の可能性がございます) 

1. 10:00-10:45 有機溶剤回収ビジネスの歴史,膜分離技術にかかる期待

          (リファインホールディングス株式会社) 堀 広 氏

日本における有機溶剤の回収ビジネスは,産業の発展の歴史とともに変化してきた。当初,使い捨てであった有機溶剤が,環境対策のための回収・再利用によりコスト的に有利になり,近年では,地球規模の環境対策にも貢献できる可能性が出てきている。今までの回収ビジネスを,中心技術であった蒸留技術を通して振り返り,より地球環境に貢献できる膜技術への期待についてまで概説する。

2. 10:45-11:45 シリカ系ナノおよびサブナノ多孔膜をもちいた有機溶液分離

          (広島大学) 都留 稔了 氏

無機多孔膜は優れた耐熱性・耐溶媒性を有することから,有機溶液系分離への応用が期待される。本講演では,アモルファス構造を有するシリカ系多孔膜を用いた有機溶媒混合液および有機水溶液分離として,溶媒と溶質をろ過分離するOSN,溶媒混合物を逆浸透分離するOSRO,さらには浸透気化分離(PV)について紹介したい。

  ― 討論(11:45~12:05)― 昼食(12:05~13:05) ―  

3. 13:05-13:50 インク廃液からの低圧膜処理による有機溶媒回収技術

          (信州大学) 清野 竜太郎 氏

ポリジメチルシロキサンに水溶性の孔形成剤を加えて膜を作製した後,膜を温水に浸漬して孔形成剤を抽出することにより異なる多孔構造を有する膜を得た。有機溶媒中に顔料等の微細な固体粒子や分子が分散するインク溶液を用いて,比較的低圧(0.2 MPa)での膜ろ過を行ったところほぼ透明な溶媒を回収することができた。

4. 13:50-14:40 ナノ濾過膜やポリマー吸着材を利用した有機溶媒の分離精製

          (物質・材料研究機構) 一ノ瀬 泉 氏

極薄の多孔性カーボン膜や高分子膜を利用すると,有機溶媒の100 L/m2·hを越える有機溶媒の高速ろ過が可能となる。本講演では,その高性能化や大面積化に関する研究に関して議論する。また,気相中の凝縮性ガスを回収するための高分子吸着材の最新の研究を紹介する。

  ― 討論(14:40~15:00)― 休憩(15:00~15:10) ―

5. 15:10-15:55 膜による有機溶媒中の有用物の精製・濃縮

          (岩井ファルマテック株式会社) 佐藤 大樹 氏

近年,有機溶媒耐性のあるNF・UF膜が開発され,その膜により医薬品原料を始めとした熱により変性するような低分子物質の非加熱での精製・濃縮を行うことが可能となった。目的物質の分子量によりNF膜かUF膜かを選択することが出来る。膜を用いることで密閉系で工業スケールの処理が可能であり,広い範囲に応用することが出来ると考えられる。

6. 15:55-16:35 炭化水素分離などのゼオライト膜分離システムの応用事例

          (日立造船株式会社) 板倉 正也 氏

ゼオライト膜は規則的な細孔を有しており,主に脱水プロセスに適用されている。それは主に使用されるゼオライト膜の細孔径が水と有機化合物の分離に適しているためであり,有機化合物同士の分離例は少ない。本講演ではゼオライト膜分離システムの特徴と炭化水素分離などの様々な分離プロセスへの応用事例について紹介する。

 ― 討論(16:35~16:55)― ブレイクアウトルームでの交流会 16:55~17:20 ―

参加者の声:前回「溶媒脱水にも役立つアルコール脱水膜プロセスの開発と応用」では以下のような感想をいただいています。

本やネットからではわからない,研究者の主観や企業の取組が知れた/どの講演に関しても,実例が多く聞けた点が良かった/分離膜に関する最近の動向を知る事ができて有意義に感じた/膜メーカー,エンジ会社,大学,それぞれの目線に立って膜の理解を深めることができてとても面白かった

参加費

会員・共催・協賛団体会員:20,000円,学生:5,000円,会員外:30,000円,同時入会:25,000円
なお,参加費は郵便振替または下記銀行に前納にてお振込みください。

学生を除きテキストの他に,書籍A 分離技術シリーズ 31「ガス分離膜プロセスの基礎と応用」(贈呈)を含みますが,申込時に限り,同シリーズの下記書籍1冊と変更できますので,参加申込書の備考欄にご希望の書籍名をご記入下さい。本会ホームページの「出版物」で目次を確認できます。B「物質分離工学」 C「環境を守る」 D「化学工学における分子シミュレーションの活用」 E「環境プロセス工学」 F「液液抽出を考える」 G「復刻新版 多成分系の蒸留」 H「分離・混合操作の新評価手法」 I「ケミカルエンジニアのための易しい応用数学」


※ただし学生参加費にはテキストのみで上記書籍は含まれません。

  • 郵便振替 :00100-9-21052 口座名 分離技術会
  • みずほ銀行:神田支店 普通預金 1010899 口座名 分離技術会

 

■参加申込方法:

参加ご希望の方は必要事項をご記入の上,E-mailまたはFAXにて下記事務局までお申し込みください。「ここまでできる!"膜"で有機溶媒を分ける,回収する!」と題して送信してください。

「ここまでできる!"膜"で有機溶媒を分ける,回収する!」参加申込書(クリックすると申込書(Word)が開きます)

申込先 分離技術会 事務局 e-mail: jimu@sspej.gr.jp FAX: 044-935-2571

 

■申込締切:

2021年10月8日(金)

ただし,締め切り日前に定員に達した場合はその時点で締め切らせていただきますのでご了承の程,お願い致します。

 

■オンライン開催にあたっての特記事項:

  1. 1名の参加登録により、ご本人または1名の代理の方のPCまたはスマホによる参加が可能です。

  2. 聴講には、遠隔会議システム(Zoom)の環境準備(マイク、スピーカー、LAN(有線が望ましい))が必要となります。(Zoom はインストールを行わずブラウザでの利用も可能ですが、「Zoom クライアントソフト」のインストール(最新版)を推奨します)それらの不調等により聴講できなかった場合も参加費の返金は致しません。ご了解願います。
    ご希望の方には、開催前日および当日午前中に接続テストを実施する予定です。

  3. 講演テキストおよびご希望の書籍については、講演会の1週間前に、参加申込書記載の住所へ分離技術会事務局より郵送いたします。(在宅勤務でもお手元へ届くことをご確認ください)

  4. 本講習会で作成・使用する資料および配信動画は著作物のため、複写・録音・録画・転載・無断公開等を禁止いたします。当日のPC、スマホ画面のレコーディング、写真・ビデオ撮影、スクリーンショットなどもご遠慮ください。

分離技術会事務局
  〒214-0034 川崎市多摩区三田1-12-5-135
  TEL:044-935-2578
  FAX:044-935-2571
  e-mail:jimu@sspej.gr.jp
  http://www.sspej.gr.jp